「新規のお客様は来るけど、リピートしてくれない」

個人店舗のオーナーから最もよく聞く悩みのひとつだ。新規集客にお金と時間をかけても、リピートしてもらえなければ売上は安定しない。

実は回数券は、リピーター獲得に非常に効果的なツールだ。なぜ効くのか、仕組みから考えてみたい。

なぜ新規客はリピートしないのか

新規のお客様が2回目以降来なくなる理由は、大きく3つに分けられる。

まず「また来よう」と思ったまま忘れる問題だ。施術やサービスに満足していても、日常に戻るとそのまま忘れてしまう。「また来よう」という気持ちはあるが、次の予約を入れるきっかけがない。

次に他の店舗に流れる問題だ。「今度は別のところも試してみようかな」という気持ちが働く。特定の店舗への強いこだわりがない場合、次回は別の店舗を選ぶことがある。

そして来店コストが高く感じる問題だ。毎回フルプライスで払うと、「今月は節約しよう」という判断が働きやすい。来店するたびに「払うべきか」という判断が発生する。

回数券がリピートを促す3つの仕組み

① 「もったいない」心理が働く

回数券を購入したお客様は、すでにお金を払っている。「使い切らないともったいない」という心理が、来店の動機になる。毎回「来るべきか」という判断をしなくて済む。回数券を持っているだけで、次の来店が「デフォルト」になる。

② 特定の店舗への帰属感が生まれる

回数券を持っているということは、その店舗に「投資」をしているということだ。人は自分が投資したものを大切にする傾向がある。回数券を持っているお客様は「この店の常連」という意識が生まれやすく、他の店舗に流れにくくなる。

③ 来店コストの心理的負担が下がる

まとめて前払いしているため、来店のたびに「今日いくら払うか」という判断が不要になる。お金を払う痛みが初回の購入時だけに集中するため、2回目以降の来店ハードルが大幅に下がる。

回数券の価格設定が重要

回数券の効果を最大化するには、価格設定が重要だ。割引率が低すぎると購入動機が弱い。高すぎると店舗の利益が圧迫される。

目安はこうだ。10〜15%割引はお客様にお得感があり店舗にも利益が出る最適な範囲だ。5%以下はお得感が薄くて購入動機が弱い。20%以上はお客様には魅力的だが店舗の利益が圧迫される。

たとえば通常5,000円のサービスを10回券で45,000円にすれば、1回あたり4,500円(10%割引)だ。お客様は5,000円お得になり、店舗は45,000円の売上が先に入る。双方にメリットがある。

回数券だけでは足りない理由

回数券には一つ弱点がある。使い切ったタイミングで他の店舗に流れるリスクだ。「10回使い切ったし、次は別のところを試してみようかな」という気持ちが生まれやすい。

ここにポイントカードを組み合わせると、このリスクを大幅に減らせる。来店するたびにポイントが貯まる仕組みがあれば、回数券を使い切っても「ポイントがあるからまた来よう」という動機が継続する。

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ポイント制度の活用事例3選

同じポイント制度でも、特典の設計次第でお客様の反応が大きく変わる。実際に効果があった3つの事例を紹介する。

事例① 整体院:ポイントでその場で割引

来店ごとに100ポイント付与。1,000ポイント貯まるとその場で1,000円引きになる。10回来店で1,000円お得だ。

「ポイントが貯まったお客様が『今日使います』と言ってくれる瞬間が嬉しい。来店のたびにポイントを確認してくれているのがわかる」とオーナーは話す。ポイントが来店のたびに話題になることで、お客様との会話のきっかけにもなっている。

事例② ネイルサロン:新メニュー無料体験

来店ごとに100ポイント付与。1,000ポイント貯まると新メニューを1回無料で体験できる特典を設定した。10回来店で特典が得られる計算だ。

ポイントで新メニューを試してもらうことで、そのままそのメニューの回数券を購入するお客様が増えるケースがある。ポイントが新メニューの試し台として機能する形だ。例えば通常5,000円のメニューの10回券を購入してもらえれば、50,000円の売上になる。無料体験の原価が2,000円だとすると、2,000円の投資で50,000円の売上につながる計算だ。

事例③ パン屋:オリジナルグッズプレゼント

来店ごとに50ポイント付与。500ポイント貯まるとオリジナルロゴ入りトートバッグをプレゼント。10回来店で受け取れる計算だ。

「トートバッグを持ち歩いてくれるお客様が宣伝塔になってくれる。街で見かけたという声もある」とオーナーは話す。ポイント特典がそのまま口コミ効果につながっている。トートバッグの原価は1個800円。10回の来店で得られる売上が数万円なので、800円の特典は十分すぎるほど元が取れる。

ポイント制度設計のポイント

3つの事例から見えてくる共通点がある。特典はお金の割引だけでなくてもいい。むしろサービス体験やグッズの方が「特別感」が出て、お客様の印象に残りやすい。

達成までの回数も重要だ。ポイントが貯まるまでに来店回数が多すぎると途中で諦められる。5〜10回で特典が得られる設計が最もリピートを促しやすい。

特典がそのまま次の来店動機になる設計が理想だ。「ポイントを使うために来よう」という気持ちが生まれると、リピート率が自然に上がっていく。

まとめ

回数券とポイントを組み合わせた仕組みを作ることが、常連客を育てる最短ルートだ。マタキテ・パスは、その仕組みを月3,000円・アプリ不要で実現する。