回数券をデジタル管理するサービスは、マタキテ・パスだけではない。

先行する競合A社には、素晴らしい機能が揃っている。予約管理・顧客分析・メッセージ送信――これ一台で何でもできる「フル装備」のサービスだ。

ツールを選ぶとき、機能の数だけで選んでいないだろうか。私はマタキテ・パスを開発する際、あえて多くの機能を「削る」決断をした。今回は競合A社と正直に比較しながら、マタキテ・パスが何を守ろうとしているのかを話したい。

コンセプトの違い

まず根本的な設計思想が違う。

競合A社のコンセプトは「多機能で強力」だ。予約・顧客分析・メッセージ送信など、店舗運営に必要なあらゆる機能を一つのサービスに詰め込んだ「旗艦サービス」だ。できることが多い分、使いこなせれば強力な武器になる。

マタキテ・パスのコンセプトは「回数券とポイントに特化」だ。誰でも1秒で操作できる「現場の相棒」を目指している。できることを絞った分、迷わない・止まらない・負担がない。どちらが優れているかではない。どちらがあなたのお店に合うかの話だ。

操作のシンプルさの違い

競合A社も、マタキテ・パスと同じくWebアプリだ。アプリのダウンロードは不要という点は共通している。ただし操作の複雑さには差がある。

競合A社は予約・分析・メッセージなど多機能な分、画面の項目が多い。使いこなせれば強力だが、慣れるまでに時間がかかる。スタッフへの説明にも手間がかかりやすい。

マタキテ・パスはQRコードをスキャンするだけで完結する設計だ。スタッフへの説明が5分で終わる。「迷わない」「止まらない」という点での差別化だ。1人〜数人で回す店舗では、複雑な操作を覚える時間は1秒もない。施術中はお客様に集中している。接客中はお客様との会話に集中している。そんな店主にとって「迷わない」は最大の価値だ。

料金構造の違い

競合A社は300名規模で月8,800円という価格帯が多い。登録人数が増えると料金が上がる一方で、減っても料金は下がらない固定型だ。

マタキテ・パスは登録人数に応じた変動型だ。300名まで月3,000円。301名を超えると100名ごとに500円ずつ上がる。たとえば4月に350名登録していれば月3,500円だ。翌月に退会などで290名に減れば、料金は月3,000円に戻る。繁忙期は少し上がり、閑散期は下がる。使った分だけ払う、公平な仕組みだ。

競合A社の多くは「人数が増えたら上がるが、減っても下がらない」固定型だ。閑散期に売上が落ちているのに、システム費用だけは固定で払い続けなければならない。マタキテ・パスはそうではない。競合A社と比べると、300名規模で年間69,600円の差が生まれる。その差額をスタッフの採用や集客に回せると考えれば、コストの意味がまったく変わってくる。

さらにマタキテ・パスは回数券の販売手数料がゼロだ。オンライン決済を使う場合はカード会社への手数料(3.6%)のみで、マタキテ・パスへの手数料は一切ない。

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なぜマタキテ・パスは「引き算」を選んだのか

競合A社にあってマタキテ・パスにないものは、実はあえて削ったものが多い。複雑なメッセージ配信機能はあえて持たず、その分「目の前のお客様との会話を邪魔しないシンプルさ」を追求している。詳細なデータ分析画面もあえて作らず、その分「スタッフが一目で判断できる画面」にこだわっている。

機能が少ないことは欠点ではない。店主の時間を奪わないための強みだ。

ポイントと経験値の二階建て(実装予定)

高度なマーケティング自動化機能がなくても、お客様との関係を深める仕組みはある。来店するたびに付与されるポイントは使うと減る。しかしトータル経験値(実装予定)は使っても減らない。ずっと積み上がり続ける。

一定の経験値に達すると、スタッフ画面に「祝!VIP昇格」と強調表示される(実装予定)。それを見たスタッフが「ついにVIPになりましたよ!いつもありがとうございます!」とお客様に伝える。VIPになったお客様は永久にVIPのままだ。降格はない。複雑なデータ分析は不要だ。この一つの合図だけで、店主の接客は劇的に進化する。

どちらを選ぶべきか

競合A社が向いている店舗は、スタッフが複数いてデータ分析を担当する時間がある店舗、予約管理・メッセージ配信など多機能を使いこなせる規模の店舗、デジタルツールの操作に慣れたスタッフがいる店舗だ。

マタキテ・パスが向いている店舗は、店主が自ら施術や接客に立っている1人〜少人数の店舗、「事務作業は最小限、お客様との時間を最大限」にしたい店舗、シンプルで続けやすいツールを探している店舗だ。

まとめ

道具は使いこなせてこそ意味がある。どれだけ高性能なツールでも、使われなければレジ横のホコリを被ったタブレットになるだけだ。